こんにちは麒麟です。
米国株の中でも特に利回りの高いBDC銘柄。一般的にはハイリスクハイリターンとされ、初心者向けでは無いと言われています。
ですがインカム狙いの投資をする上で、同じ投資資金で少しでも多くのリターンを求めることは自然な考え方です。
むしろ給与所得というある意味安定したキャッシュフローがある20代30代では、多少のリスクを負ってリターンを追求し、資産形成することは一つの投資スタンスでもありますね。
これが50代60代だとローリスクローリターンで安定した資産運用をするべきだと思います。
そんなリターンを追求する上で打ってつけの銘柄がBDC銘柄と考えます。正直このBDC銘柄は一言で言うと主に20代30代でリスクを取って配当利回りを重視したい方に向いています。
ここではBDC銘柄の特徴と、独断と偏見で選択した4銘柄を比較・分析してみました。
BDCとは新興中小企業へ投資しリターンを得る事業
BDC(Business Development Company)とは、新興企業や中堅企業へ高金利で貸し付けリターンを得る企業です。
上記企業へ貸付ることにより得られる金利が主な収入源です。
新興企業などのベンチャーはその信頼度の低さから、大手銀行から事業拡大のための資金を借り入れることが困難です。
BDCはそんな原石達に資金を貸し付けることで利益を得ています。
アマゾンの様にBDCから出資してもらい大きく成長した企業も多々ありますからね。
BDCは有望銘柄に対して投資する事業とも言えますね。
BDCが継続的に高利回りである理由
BDCの特徴として、利益の90%以上を投資家へ配当として還元することで、法人所得税を免除される優遇措置を利用しているため、基本的に配当性向が90%以上ということになります。
不動産投資の一種であるREITと似た様な特徴を持っています。
非上場の新興&中堅企業に高利で貸付け、その利子による収益の9割以上を配当に回すわけですから、利回りも必然的に高くなる仕組みです。
BDC4銘柄の特徴
メリット
・配当利回りが高い(10%前後)
デメリット
・金融危機に非常に弱い
・派手な株価暴落&減配を受けるリスクあり
とにかく金融危機に弱く、リーマンショックや今年のコロナショックで大暴落しています。
ジェットコースター好きにはたまらない銘柄ですが、安定的に資産運用したい方に取ってはおすすめできないですね。
以下私が購入&保有しているBDC4銘柄(ARCC、ORCC、MAIN、PSEC)についてご紹介します。
エイリス・キャピタル(ARCC)
https://kirin-kabu-life.com/arcc10/
時価総額1位のBDC最大手です。リーマンショックをも乗り越えた実績を持ちます。
オウル・ロック・キャピタル・コーポレーション(ORCC)
時価総額はARCCに次いで第2位です。
メイン・ストリート・キャピタル(MAIN)
毎月配当でキャピタル狙いの運用も可能です。
プロスペクト・キャピタル(PSEC)
毎月配当で以上に高い配当利回りが特徴です。株価も5~6ドル(1株当たり)と気軽に買いやすい(買ってしまいやすい?)銘柄です。
BDC4銘柄の比較
BDC4銘柄を、配当利回り、配当実績で比較してみます。
ARCC | ORCC | PSEC | MAIN | |
時価総額[百万ドル] | 7,041 | 5,047 | 2,131 | 2,086 |
配当利回り[%] | 9.60 | 9.83 | 12.99 | 7.817 |
配当[ドル/1株] | 1.6 | 1.24 | 0.72 | 2.46 |
権利実施月 (配当貰える月) | 3.6.9.12 | 1.4.7.10 | 毎月 | 毎月 |
こんな人向き | BDC中で 安定感重視 | ARCC 一極集中回避 | リスク取って 利回り重視 | キャピタル、 インカム両取り |
※配当利回り、配当は12/31時点
こうやって見ると、PSECの配当利回りはBDC銘柄の中でも頭一つ抜けており異常に高い水準ですね。
実は私は上記4銘柄の内PSECだけ保有していません。PSECは2017年9月に0.06ドル(月当たり)に減配し以降今月まで配当を維持していますが、現状利益余剰金がマイナスの状況なので、配当は資産を取り崩して賄っている状況です。
配当利回りの高さが売りのBDCですが、13%の利回りは高すぎて敬遠しています。
現時点ARCCを100株、ORCC、MAINを30株づつ保有しており、基本的にはナンピン買いしています。
正直な所リーマンショックをも乗り切ったARCCに一極集中したい所ですが、似た特徴を持つORCCとBDCの中でもキャピタルゲインも狙えるMAINの3本立てで分散投資を心掛けます。
まとめ
高配当のBDCの中でもメジャーな4銘柄についてご紹介してきました。繰り返しになりますが、BDC銘柄は金融危機に滅法弱く、株価が大暴落します。
考え方次第では買いのチャンスと言えますが、やはり資産が大きく目減りしてしまうことは、精神衛生上良くないです。
安定的に資産を運用したい方にはおすすめできませんが、20代30代でリスクを取ってでも利回りを追求したい、ポートフォリオの一部に留めリスクを取れる、という方には向いている銘柄と思います。
高配当銘柄にひたすら投資し続ける生活は、資産の増加が実感が湧きにくいもの。
長い投資生活のスパイスとしてBDC銘柄を持っておくのも良いのではないでしょうか。