米国株エイリス・キャピタル(ティッカー:ARCC)をご存じでしょうか?配当利回りは驚異の10.66%(8/14時点)です。
利回りが10%超なので、今ARCCに投資すれば10年で元が取れる計算になりますが、果たしてそんなうまい話があるのでしょうか?
ARCCは投資額が比較的少額で済みハイリターンですので、私もARCCを保有しており、NISAにも突っ込んでます。もちろんリスクはありますが、この先の運用期間の長さを考えると定期的に購入していきたい銘柄です。
このARCCとはどんな会社で利回りが高い要因は何なのでしょうか?以下ご紹介します。
エイリス・キャピタル(ARCC)は資産運用会社
エイリス・キャピタル(ARCC)は、BDC(Business Development Company)の最大手で、新興企業や中堅企業への出資が主な事業内容です。
上記企業へ貸付ることにより得られる金利が主な収入源です。
ARCCの上場は1997年設立で割と歴史があり、あのリーマンショックをも乗り越えた実績があります。
設立以降20年に渡り継続して利回り9%前後をキープしており、S&P500を継続的に上回っている魅惑の銘柄ですね。
ARCCが継続的に高利回りである理由
BDCの特徴として、利益の90%以上を投資家へ配当として還元することで、法人所得税を免除される優遇措置を利用しているため、基本的に配当性向が90%以上ということになります。
不動産投資の一種であるREITと似た様な特徴ですね。
非上場の新興&中堅企業に高利で貸付、その利子による収益の9割以上を配当に回すわけですから、利回りも必然的に高くなる仕組みです。
エイリス・キャピタル(ARCC)の配当金
ARCCの配当金は増減配を繰り返していますが、1.6USドル前後で比較的安定しています。

比較的安定しているものの、基本的に大きな増配は期待できません。なので割安時にこつこつ買い増ししていくことが望ましいです。
リスクあるためポートフォリオの一部に留めておくべき
そんなリーマンをも乗り越えた高利回りのARCCですが、やはりリスクがあります。負の特徴として、金融危機の影響をもろに受けやすく、非常に脆弱であることです。
リーマンショックを乗り越えたというものの、株価の下落率は80%以上暴落し、20%近く減配しています。
コロナショックの様な環境危機においては、リーマンほどではありませんが株価が下落しております。
環境変化に影響を受けやすく、特に金融危機に極めて弱いというデメリットがあり、集中投資することはリスクがある銘柄と言えます。
ARCCは楽天証券で手軽に購入できる
超高利回り銘柄のARCCですが、メジャーな証券会社では楽天証券で購入が可能です。
米国株投資は基本的に為替手数料の安いSBI証券で買付しますが、SBI証券ではARCCが買えません(2020年9月現在)。
SBI証券でも買えると良いのですが、今後も買える見通しは立っていません。
まとめ
以上によりARCCはハイリスクですが得られるリターンも大きいです。以下ARCCのメリット・デメリットをまとめました。
メリット
・楽天証券で手軽に購入可能(SBI証券では買えない)
・約20年もの間利回りが9%前後と破格(リーマン時を除く)
・S&P500をも上回る運用実績
デメリット
・金融危機に非常に弱い
・派手な株価暴落&減配を受けるリスクあり
よって、ARCC一点張りはリスクが高すぎるため、ポートフォリオの数%程度に留め、しっかり分散投資することが重要です。
ですが、ハイリスクであるがゆえハイリターンな魅惑の銘柄であることは間違いなく、特にコロナショック時の今ポートフォリオに加えたい銘柄です。
ARCC以外におすすめのBDC銘柄
同じBDC銘柄では、ORCC、MAIN、PSEC辺りもおすすめです。
【ORCC】オウル・ロック・キャピタル・コーポレーション
資産総額はARCCに次いで第2位のBDCです。

【MAIN】メイン・ストリート・キャピタル
毎月配当でキャピタルゲインも狙いやすいとされるBDCです。

【PSEC】プロスペクト・キャピタル
こちらも毎月配当で、利回りはARCCよりも高いBDCです。

ARCCなどBDC4銘柄を比較!

【HTGC】ハーキュリーズ・キャピタル
500社以上に投資するBDCです。

麒麟の投資スタンスについてはこちらを参照ください。

株価暴落時には利回りが桁違いに高くなる性質があるため、その時を狙って仕込みたい銘柄と言えます。