こんにちは麒麟です。
マルボロやiQOSなどを主力製品とするアメリカのたばこ製造大手のアルトリア・グループ。連続増配年数は実に51年を数え、高利回りであることから投資家の間でも根強い人気を誇っている銘柄です。
51年連続増配とか日本株では考えられない様な数字ですね。
アルトリア・グループの利益の95%以上が主力製品であるたばことなっており、嗜好品であるたばこに多くを依存した経営スタイルとなっています。喫煙率が全世界で低下傾向にある中、たばこ事業1本で戦っていくのか、脱たばこ分野に舵を切っていくのか、今後注目される銘柄です。
この記事では、高利回りで株主還元意識の高いアルトリア・グループについてご紹介します。
【MO】アルトリア・グループとは?
アルトリア・グループとは、アメリカに本社を置くたばこ・ワインの製造&販売を手掛けるメーカーです。
特にたばこ事業での収益が95%以上を占めます。日本でもおなじみのマルボロは同社のブランドです。
また、電子たばこ事業でも主力製品であるiQOSの販売が好調で、電子たばこへのシフトもうまくいっており、他社を凌駕しています。
たばこ事業自体、世界的な禁煙ブームで斜陽産業の様に思えますが、参入障壁が非常に高く、アメリカではアルトリア・グループとブリティッシュ・アメリカン・タバコの2強、日本ではJTのみと、独占性の高い産業です。

その独特の嗜好性を考えれば、今後大幅な需要増は無いとしても、一定の需要は確保できると見られ、投資対象として十分候補に入ります。
【MO】アルトリア・グループの配当金と業績
アルトリア・グループの配当金と業績、配当性向を見てみましょう。
配当金:2020年10月配当は増配
アルトリア・グループは年4回配当(1,4,7,10月支払い月)です。そして2020年10月支払い分は0.02ドルの増配が発表されています。

アルトリア・グループはこれで51年連続増配となりました。日本のみならず全世界で健康志向の高まりにより、喫煙者は年々減少し、たばこの販売本数も減少傾向です。
販売本数の減少による収益減を、都度値上げすることにより補完し収益を維持しており、その80%以上を株主に還元しています。
そしてたばこ特有の依存性により、値上げしても買う人は買うため、しばらくはたばこビジネスは安泰では無いでしょうか。
業績と配当性向
続いて業績と配当性向です。

20/3の配当性向は85.4%と非常に高水準ですが、たばこという一般消費財という特性を考慮すると、内部留保を抱えておくことも、新事業への投資もあまり必要性が無いため、そう驚く程の数字ではありませんね。
とは言え、業績がこれ以上悪化すると減配もあり得る状況です。業績UPの鍵を握る電子たばこ事業、非たばこ事業に今後も注目です。
まとめ
アルトリア・グループは、たばこ産業という極めて寡占性の高い業種の一角を担っています。
以下まとめます。
・51年連続増配中
・配当利回り:8.7%(10/6時点)
・配当性向:85%程度で今後の電子たばこ、非たばこ事業拡大が鍵
・たばこという依存性の高い製品が主力
今後日本国内では更なる禁煙化が進みます。アメリカもしかりです。
ですが、アメリカは先進国でありながら人口も増加傾向にあり、たばこという特有の依存性を考えると、すぐには衰退しない産業と考えております。
今後も株価を注視しながら買い増ししていく方針です。
米国株はETFも配当金生活を送る中でおすすめです。
