こんにちは麒麟です。
JT(日本たばこ産業)は、国内で唯一たばこ製造の独占権を持っている企業です。その特殊性の高さから日本株屈指の高利回り銘柄として知られています。
JT(日本たばこ産業)は日本で唯一たばこ事業が認められる企業
JT(日本たばこ産業株式会社)は日本専売公社のたばこ事業を引き継いで1985年に設立されました。国内で時価総額19位の超大手企業です。
主要株主の1/3を財務省が占めるという他の企業には無い大きな特徴があります。
JTはたばこ事業法により、国内の葉たばこの全量買取契約が義務付けられている一方で、煙草製造の独占権が認められています。
つまり他企業がたばこ事業に参入できません。JTは事業内容の観点でかなり特殊な企業と言えます。

事業内容としては、国内&海外でのたばこ事業を中心に医療事業、食品加工事業を展開しています。
上のグラフは2019年と2020年の1~6月期の営業利益ですが、国内&海外たばこ事業で全体の9割以上を占めています。
その主力のたばこ事業も、日本は禁煙需要の高まりとたばこの値上げで利益が落ち込んでいますが、海外ではむしろ増えています。
世界人口はアメリカを中心に爆発的に増加することが今後予測されるため、海外でのたばこ需要はしばらく続くものとみられます。
今後のJTは、たばこ事業以外の成長と、電子たばこ事業でシェアが拡大できるかにかかっています。
JTは日本屈指の高利回り銘柄
以下JTの過去5年間の1株当たりの配当金額です。JTは国内でも屈指の高利回り株として有名で、9/2現在の株価が1975.5円なので、配当利回りは驚異の7.79%です。
配当金
本年度は増配無しの年間154円で据え置きです。業績としてもコロナショックの影響を受けておりますが、減配しない点はさすがJTと言った所ですね。

業績と配当性向
JTの業績はここ3年間はやや低迷しており、配当性向も90%近くとかなりの高水準です。

配当性向が高すぎて大丈夫なの?と心配になりますが、たばこ事業は全世界で一定の需要があり、今後劇的に成長する事業とは考えにくいため、事業への投資はそれほど必要無く、株主に還元することが可能です。
配当性向を重視する私は例外的にJTを保有しています。
JTは株主優待も悪くない
JTはその圧倒的な配当利回りの高さが魅力ですが、お米やレトルト食品などのJTグループの加工食品が株主優待として用意されています。
JTで株主優待を受ける条件(100株以上を1年以上継続保有)
・100株以上で2500円相当
・200株以上で4500円相当
・1000株以上で7000円相当
・2000株以上で13500円相当
権利確定日:12月末
つまりJTで株主優待を得るためには、12月末までに100株以上購入し、1年継続保有すれば次の12月末に権利が確定します。
貸株で金利を得る場合は、注意しましょう。

株主優待が充実している高配当銘柄は、KDDI、オリックスがおすすめです。


まとめ
JTは今後の増配はあまり期待できませんが、たばこ事業の独占が認められる特殊性から一定の需要が期待でき、その利回りの高さから長期保有がおすすめです。
以下まとめです。
・配当利回り:7.79%(9/2時点)
・配当性向:89.6%(2020年)
・国内たばこ事業の独占が認められる特殊性の高さ
・世界人口増の傾向により、海外需要は今後も増加傾向
・株主優待はJTグループの加工食品(ご飯、レトルトなど)
株価が2020年9月現在で2000円前後/1株と比較的購入したすい銘柄のため、是非ともポートフォリオに加えたい銘柄ですが、保有しすぎには注意した方が良いでしょう。
高配当&増配銘柄への投資スタンスについてはこちらも参照ください。
