大手商社の一角である三菱商事(8058)。2020年8月13日に第1四半期決算発表がありましたね。
高配当銘柄&株主還元意識の高い代表銘柄である三菱商事ですが、コロナ禍の影響が、業績と配当へどの様に影響するか注目されます。
この記事では、三菱商事のコロナ禍による業績への影響と今後の保有スタンスについて分析してみます。
三菱商事は商社銘柄の中でも高配当優良銘柄

出典:野村證券
三菱商事は7大総合商社の中で、時価総額は伊藤忠商事に次いで第2位の大手商社です。資源、機械、食品、化学に強みがあります。
ちなみに7大商社の内、高配当として知られる住友商事、双日や、業績の安定感抜群の伊藤忠商事もおすすめの銘柄です。



直近5年間の業績は2016年を除いて好調ですが、本日の決算発表でEPS(1株当たりの利益)が135.47円、配当性向が98.9%とかなり高目で、コロナ禍の影響をもろに受けた状況となっています。
コロナ禍による影響が一過性のものであれば、本年度だけ例外的に配当性向を高めて配当金を維持することになりますが、長引くとまさかの減配もあり得ますね。
可能性は低いですが。
2021年までの累進配当を掲げる
三菱商事は、2018年に発表した「中期経営戦略2021」の中の4つの骨子の4番目の項目で掲げています。
つまり2021年度までは増配し、2021年度は1株当たり200円とすることを公式に宣言しています。
三菱商事ほどの大手企業が公式に宣言しているため、ある程度の算段の元公表していると推測しますが、この宣言はコロナ禍の影響を想定していないでしょう。
2020年は宣言通り2019年比較で配当金は2円増の134円ですが、2021年の業績次第ですが、コロナ禍が長引けば年間配当200円は厳しいのではないでしょうか。
また、本日の決算発表で配当性向が98.9%(利益のほとんどを配当金に補填)とかなり高目であるため、2021年の業績次第ですが増配どころか最悪減配のリスクもありえます。
まとめ
コロナ禍の影響で丸紅、双日が減配するなど、商社も苦戦していますね。本日時点でコロナ禍が収束する見通しが立っていないため、商社に限らず一部の業界を除いて業績がジリ貧状態の中、コロナワクチンの実用化が先か企業が力尽きるのが先かという厳しい状況にあります。
高配当&高利回り狙いの投資スタンスのため、特にコア銘柄である三菱商事の業績には注目です。
私もポートフォリオに三菱商事が含まれているため、今後のコロナの影響がどこまで長引くかと、2021年の業績に注目しつつ保有したいと思います。