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キヤノン(7751)が30年ぶりに減配で株価暴落!配当性向と直近5年間の業績からすると当然の決定

 キヤノンが2020年7月の決算発表にて、業績悪化により中間配当を減配(160円⇒80円)すると発表。発表前の7/30は2200円台で推移していましたが、発表後は1日で1700円台まで暴落しました。

 四半期ベースでは初の赤字決算となり、30年減配無しの圧倒的なネームバリューのあるキヤノンの減配発表は、世間に衝撃を与えました。

 個人投資家からしてみると、安牌だと考えていたキヤノンがまさか減配するなんて、と思われた方もいるのではないかと思います。

 この記事ではキヤノンの減配理由と今後についてご紹介します。

キヤノンは過去30年減配無し

 キヤノンは言わずと知れた国内有数の超大手企業です。株主還元の意識も高い会社としても知られ、実に30年もの間減配を行ってきませんでした。

 キヤノンは2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災時も減配せずに乗り越えており、高い配当利回りをキープできるだけの経営基盤の丈夫さから、配当金目的で保有している投資家も多い(多かった)です。

ここ数年は業績が悪化

 以下キヤノンの業績と配当性向です。

 スマホのカメラ性能の飛躍的な向上もあり、基幹製品であるデジタルカメラの売れ行きがスマホに押され販売数が激減し、2020年はその業績悪化にコロナショックが追い打ちをかける形でさらに悪化している状態でした。

 「2020年7月に減配を発表」という字面だけみるとコロナショックによる業績悪化と見えますが、元々業績が悪化しており2018年を境に営業利益が駄々下がりであることが分かると思います。

 2019年は期初の営業利益3430億円を発表していましたが、四半期ごとに下方修正し、最終的にはおよそ半分の1747億円(前年比49%減)で決算報告しました。

 主力のプリンターやデジタルカメラの競争力が年々低下し、代わりの収入源となる事業も見出せていない厳しい状況と言えます。

 配当が変わらず株価下落とあれば、当然配当利回りは良くなるため、ついつい飛びついてしまいがちですが、業績と配当性向を見ないと減配&株価暴落のダブルパンチに見舞われてしまいます。


配当性向もかなり高い

 配当性向(%)とは、利益に対する配当金の割合です。配当性向はその企業が稼いだ利益の中からどれだけの割合株主に配当金として還元しているかを示す指標です。

 配当性向は高ければ良いという訳では無く、業績が良くないのに無理して配当金を支払っていないかチェックする重要な指標です。

配当性向(%)の算出

・1株当たりの配当金 ÷ 1株当たりの利益(EPS) ×100

・配当金支払総額 ÷ 当期純利益 ×100

 株価が下がるだけだと、業績が悪化していなければむしろ買いなので、モチベーションは上がりますが、キヤノンの配当性向は2019年時点で100%を超えており、業績が上がらない限り減配が不可避の状態でした。

 この状況にコロナショックによる影響が加わり、営業利益を大きく下げる形となりました。


まとめ

 キヤノンは株主還元の意識が高く(高かった)、配当利回りも高水準であったため、コロナショックによる株価下落に乗じて、買いを入れた方も多いと思います。

 ですが、結果として減配しています(それでも利回り4%以上あるんですけどね)。キヤノンを教訓に高配当株への投資で着目すべきポイントを以下にまとめました。

・「連続減配無し」の実績に甘んじない

・配当性向が高く、業績に大幅な伸びが期待できないと危険

・利回りが高すぎる(6%以上)は要注意

 また、今後想定されるリスクは国内の他企業がキヤノンに倣って減配してくることです。

 連続30年減配無しのキヤノンが減配してますから、減配に対するハードルが下がることも懸念されます。

 キヤノンと似た様に、配当性向高目&業績がコロナでさらに悪化した企業は特に要注意ですね。

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 天下のキヤノンですら減配する時代です。ですが、業績と配当性向を見れば大体予測ができた今回の減配。減配無し実績にとらわれず、しっかり企業体質を見抜ける目を養うことが重要ですね。

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