こんにちは麒麟です。
アメリカの超大手通信銘柄のAT&T。連続増配年数は35年を数え、連続増配年数はアメリカの中でも50位以内にランクインします。更に高利回りであることから投資家の間でも根強い人気を誇っている銘柄です。
日本では花王などの様に30年連続増配している企業も中にはありますが、非常に珍しいです。
通信株は不況時に強いディフェンシブ銘柄とも言われていますが、果たしてAT&Tはどうなのでしょうか?
【T】AT&Tとは?
AT&Tは、アメリカのダラスに本社を置く通信最大手です。アメリカ最大手のAT&T地域電話会社やAT&Tコミュニケーションズ、ワーナーメディアなどを傘下に持つ持株会社です。
一般的に通信業界は、通信インフラ網の設置が不可欠であるため、参入障壁が高く、その寡占性の高さからAT&Tは主に通信キャリアサービスや衛生放送事業に強みを持つ事業を展開しています。
AT&T事業内容
通信分野
・固定電話、携帯電話、インターネット接続
メディア分野
・衛星放送、映画製作
AT&Tは次世代通信規格5Gにも乗り出しており、5G市場でのシェアも高く今後大きな利益をもたらすことが期待できます。
5Gでよく比較されるベライゾン・コミュニケーションズも5G市場に参画しており、両者でおよそ3分の2を占めており、半ば寡占状態となっております。
同じ5Gと言っても両社の間には以下の様な方針の違いがあります。
AT&T
5Gの他通信、メディア系に幅広く事業を展開
ベライゾン・コミュニケーションズ
5G事業に集中的に注力
今後目玉となる5Gについて、他事業にも力を入れるAT&T、集中投資するベライゾンで同じ通信銘柄と言えど、方針は違います。
日本で言うとKDDIやソフトバンクが業種が近いですね。


余談ですが、MLBのサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地(旧AT&T PARK、現:オラクルパーク)のネーミング・ライツを2006年から2018年まで持っていたことでも知られています。
【T】AT&Tの配当金と業績
AT&Tの配当金と業績、配当性向を見てみましょう。
配当金:2020年10月配当は増配
AT&Tは年4回配当(2,5,8,11月支払い月)です。毎年0.01ドルずつ増配していますね。
増配額こそ微増であるものの、毎年確実に増配していることが強みです。

業績と配当性向
続いて業績と配当性向です。

配当性向が100%を超える年度については、負債を抱えてでも配当金を出していることになります。
それでも減配を回避する狙いは、連続増配年数の長さというステータスに起因します。

日本企業だと、業績に応じて配当性向を維持するために減配する企業が少なくありませんが、アメリカ企業は株主還元の意志が強い傾向にあります。
まとめ
AT&Tは、ベライゾンと並んでアメリカ通信銘柄の2大巨塔ですが、AT&Tは通信とメディア事業の多角経営、ベライゾンは5G集中型と大きな戦略の違いがあります。
以下まとめます。
・35年連続増配中
・配当利回り:7.27%(10/9時点)
・5G事業だけでなく通信・メディア系事業が幅広い
電話を発明したベルがルーツのAT&T。100年以上の歴史を持ち、幾多の荒波を乗り越えてきたアメリカ通信銘柄の重鎮です。
5Gという新たな技術革新の荒波も乗り越えてくれると信じ、今後もタイミングを見て投資していく方針です。